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【感想】『呪術廻戦』第22巻をいちおう読んだ【内容が記憶に残らない】

藤咲
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2023年3月3日発売『呪術廻戦』第22巻

なんだかんだ言いながら、結局22巻も読んでしまいましたよ。半分惰性、半分興味です。

全体的な感想

どうにも「内容が記憶に残らない」巻だったなあと思います。

内容を聞かれても説明できない

 どんな内容だった?と聞かれても「加茂さんや真希さんが戦闘してて、ちょっと虎杖とか伏黒が出てきて、他の人もいっぱい出てきた」としか言えない。ストーリーがあったようでなかった。

 禪院直哉も出てきて妙にリアルなベタベタ関西弁使ってたのも若干気になった。ていうか河童なに。禅院直哉は再登場したものの、なんか蛇足感が漂う。どうせ出すならもっといい使いどころあったんじゃないのかなあ?

 21巻ほど作者に怒りを覚えたりいらいらすることはなかったのですけれども、いや細かいところを挙げればいくらでも書けますけれども。

いまいち感情移入できない

 キャラクターの状況や思考回路に関しては以前より説明は増えていましたが、あいかわらず感情移入は出来ないつくりとなっていました。

 キャラの表情にほとんど変化もないし、セリフもわかりづらい。セリフや絵からの意味が読み取り難い箇所が多かったです。

 「わかりづらい、そこがいいんだよ」という人もいそうですが、わたしはキャラの内面や心情、ひろくは作者さんの描きたい世界観に興味がある方なので、この作品はわたしにはあっていないのかも知れません。

 作者の意図や思いが読者に伝わらなければ、描いている意味がないのでは?と考えてしまいます。

 思い出すのはストーリーと関係ないコマ(虎杖がでっかいワイングラス持ってる、日輪刀のおもちゃが出てきた、賀茂さんのお母さん?)ばっかりです。ストーリーもあるようでなかったですけれども。

 ていうか、「こんな絵柄だったっけ?」という印象も強かったです。後日に最初の方の巻を読み直したときは、もっと絵柄に可愛さや魅力を感じました。

禪院真希(ぜんいん・まき)について考える

 真希さんは当初とはもう別人格と考えて差し支えないですね。もう面影ない。何を考えてるのか、何をしたいのか、今どういう能力を持ってるのかすらよく分からない。

 真希さんはこの第22巻でまたレベルアップをしたのだそうです。河童によって。?。

加茂憲紀(かも・のりとし)について考える

 加茂さんは幕間で挿絵とセリフが挿入されまくっています。

 加茂さんがいったいどういう心情でこの数週間?数日間?を過ごしているのかを考えれば考えるほど、これまでのキャラ設定が崩れ去っていく感覚です。いったい加茂さんの性格はどんなのなんでしょう?

加茂さんのイメージと描かれ方

 加茂さんの人物像としてわたしが(勝手に)抱いていたのは「名家の愛人の子で、才能があったためにむりやり優しい母親と引き離され、復讐と母親のために加茂家のトップに立つことを決意した優等生」というものでした。

 「家にとらわれているが家を憎んでもいる」「加茂家の次期当主としてのプライドと葛藤が心にある」人物です。まあ、わたしが勝手に思っていただけなんですけれども。

 それを「復讐と母親のために加茂家のトップに立つ」という目的部分をいきなり崩して「家」から突然の解放をさせましたよね。

 これは加茂さんにとってかなり重大な人生転換だと思うんですが、なんかわりに「あっそっかー」みたいなノリの描かれ方で、悩んでるわけでも戸惑ってるわけでもなく、「そんなもんなの?」と違和感でした。

 加茂さんの性格次第ではそういう受け取り方もありでしょうけど、ここまでそんな風な性格に描かれてないですからね。ついでに勝手にお母さんに抱いていたイメージも22巻で崩れました。

冒頭のシーン

第22巻は加茂家のシーンから始まります。

編集者は疑問に思わなかったのか

 読み始めたときに「誰のセリフなのか分からなくて」数ページを数回読み直しました。

 四乃とかいつ出てきてましたっけ?第191話の1ページ目のセリフ全て、この登場しているおじさん(四乃)のセリフに見えました。

 セリフの意味自体も、その場で聞いている加茂さんでさえよく分からない内容なので、アニメにしたらもっと表現に苦労しそうだなあと、考えながら読んでました。

 また本当に細かいと言われるかもしれませんが、夏油さんが「二、」とか言ってるのに「一、」がないから「一」を探しましたよ。やっぱり見当たりませんが。

 もしかして巻末におまけのごとく載っている「覚書(おぼえがき)」からの引用でしたか?せめてもうちょっとさあ…まあいいや。

 このあたり説明ばっかりのわりに、肝心なことは書かれておらず、つくりも内容もわかりづらく読みにくいと感じました。

 意味の分かってない方にほんのりネタバレ的解説をすると、夏油の中身は「憲倫(のりとし)」という、加茂さんの下の名前とは同音異字の、数代前の加茂家の人と同じなわけですよ。こいつは悪すぎて、加茂家ではもう「のりとし」は忌み名になっているような感じです。

 これだけ分かりにくいと、このシーンは「夏油が加茂家をのっとった」ていうナレーションだけでも十分成立しそうな気さえしてきます。

『鬼滅の刃』にのっかりすぎ問題

 「命を燃やせ」とかいうセリフもありましたね。時間が経つにつれてなんか段々ちょっともやもやしてきたんですが、このセリフにも。

 あ、ちなみにわたし、『鬼滅の刃』の考察サイトもやってますよろしくです(宣伝)→「ほがらほがら」https://hogarahogara-flouria.com

同じ声優さんだし

 「命を燃やせ」というセリフは『鬼滅の刃』で煉獄さんが言った「心を燃やせ」と被ります。ご丁寧に「日輪刀」のおもちゃまで登場しますし、確実に意識はしているということですよね?

 というか、加茂さんも煉獄さんも同じ日野聡さんが声を担当されています。もしアニメ化されたときに日野さんがどういう気持ちで演じるのかを考えると心が痛い

新キャラと運命の人と思わせぶりっこ

 ていうか河童なに?刀の親父もなに?久々に虎杖くんや伏黒くんも登場しましたが。

 ストーリーの突破口として新キャラ出されると、一般的にはもやっとするものですが、今回は特にひどい。

 見開き2ページも使って河童とやってるこれ何?

 聞くところによると『ドラゴンボール』「精神と時の部屋」のオマージュ?らしいです。わたしは『ドラゴンボール』はフリーザ登場のあたりまでしか読んでないので良く知りません。

 最後に宿儺が「思わせぶりな」こと言って次巻へ続く、となっています。

うーん。

確実に言えるのは、アニメ化するには難度高そう

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