月ごとにある「季節湯」について調べてみた
藤村さき
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端午の節句に「菖蒲湯」に入ったり、冬至の日に「ゆず湯」を楽しむ。
四季折々の季節にちなんだ植物を湯船に入れて楽しむ、「季節湯」というお風呂文化が日本にはあります。
実はこうした「季節湯」は特定の季節だけでなく、毎月あるんです。
この記事では各月の季節湯について調べています。
毎月の季節湯の一覧は次の表のとおりです。
1月 | 松湯 | 7月 | もも湯 |
2月 | 大根湯 | 8月 | はっか湯 |
3月 | よもぎ湯 | 9月 | 菊湯 |
4月 | さくら湯 | 10月 | 生姜湯 |
5月 | 菖蒲湯 | 11月 | みかん湯 |
6月 | どくだみ湯 | 12月 | ゆず湯 |
Contents
日本の風呂文化の歴史の概要
古来から神道の風習には禊(みそぎ)というものがあり、川や滝で身を清める慣習がありました。仏教が伝来してからは、薬草なども入れた蒸し風呂が寺社で行われ始めます。
平安時代末期には「湯屋」も出来始め、時代がくだるにつれて風呂を楽しむ習慣が広まっていきます。
江戸時代に入ると、江戸ではからっ風が吹く気候なども影響し、銭湯が流行するようになります。蒸し風呂だったものも、お湯につかるスタイルに変わっていきました。
毎月の「季節湯」
1月 松湯
”不老長寿”の花言葉を持つ「松の葉」を入れます。
2月 大根湯
”来福”を意味する縁起物である「大根」を入れます。
3月 よもぎ湯
薬草にも魔除けにも使われる「よもぎ」を使います。
→よもぎ湯
4月 さくら湯
桜の樹皮や花びらを入れる、春のお風呂というイメージの季節湯です。
5月 菖蒲湯
端午の節句に入ります。
邪気払いや”尚武””勝負”に通じる「菖蒲」を入れたお風呂です。
6月 どくだみ湯
民間療法にも使う「どくだみ」を入れたお風呂です。
7月 もも湯
魔除けにも使われる縁起物である「桃」。その「桃の葉」を使った季節湯です。
8月 はっか湯
暑い夏にメントールを含む薄荷を入れることで、スーとした体感が得られます。
9月 菊湯
9月9日の「重陽の節句」に入ります。「菊」は邪気払いを払い長寿を願う意味があります。
10月 生姜湯
身体を内側から温める効果のある「生姜」を入れたお風呂です。
11月 みかん湯
湯冷めしにくく風邪をひかない、と言われる「みかん湯」です。
12月 ゆず湯
冬至の日にゆず湯に入ると、一年間風邪をひかないと言われています。